一条工務店の窓の種類とサイズ一覧を解説|失敗しない窓えらび完全ガイド

「一条工務店の窓の種類とサイズを一気に把握したい。 」

「部屋ごとに最適な組み合わせや型番の見方まで、実務で迷わない基準が知りたい。 」

そう感じている人向けに、FIX窓・開き窓・引き違い窓などの特徴と、サイズの呼称・型番の読み方を整理し、部屋別のおすすめまでを一本化して解説します。

一条工務店の窓の種類とサイズを一覧で理解する

最初に、主要タイプの違いとサイズの考え方を俯瞰して全体像を掴みます。

呼称寸法は“枠外の完成寸法”と“有効開口”の二つを意識すると、図面の読み違いを防げます。

主要タイプの違いを整理

窓は「採光の量」「通風の質」「メンテ性」の三軸で選ぶと失敗が減ります。

代表的な種類と向き不向きを表にまとめました。

種類特徴向く場所注意点
FIX窓(はめ殺し)気密・断熱に優れ景色が額縁のように見える吹抜け・階段・ピクチャーウインドウ開かないため通風は別窓で確保
片開き窓気密が高く風を拾いやすい寝室・個室・洗面カーテン干渉と網戸位置の確認
縦すべり出し壁面に沿って風が流れやすい通風重視の個室・廊下外側清掃の可否を検討
横すべり出し雨天時も少し開けやすいキッチン・浴室の換気補助開放時の出幅と通行動線
引き違い窓開口が広く出入りも可能掃き出し・バルコニー気密は他方式より下がりやすい
上げ下げ窓上部の熱気を逃がしやすい階段室・吹抜け脇開閉の重さと網戸の相性

まず“何を優先する部屋か”を決め、種類を当てはめるのが近道です。

サイズ呼称の基礎を押さえる

図面や見積で使われるサイズは呼称寸法で管理するのが一般的です。

以下は住宅窓の代表的な呼称寸法例です。

呼称幅W(mm)の目安高さH(mm)の目安使いどころ
W640×H970前後640970個室の縦連窓・腰高窓
W780×H1170前後7801170腰高の採光・換気バランス
W1600×H2000前後16002000掃き出し2枚建て
W2000×H2230前後20002230大開口・テラス連続
W300×H1130前後3001130縦スリット強調の意匠

同じ呼称でもメーカー・シリーズで実寸や有効開口が微差するため、掃き出しの段差や家具干渉は実寸で最終確認しましょう。

型番の読み方を簡単に理解

型番は「シリーズ+機能+サイズ」を示す記号の組み合わせで構成されます。

最低限の読み方だけ覚えておけば、見積と図面の突合が捗ります。

  • 先頭英字はシリーズや枠仕様を示すことが多いです。
  • 中盤の記号は開閉方式やガラス仕様の違いを表します。
  • 末尾の数値は呼称サイズの幅・高さに対応します。
  • 同じ見た目でも“防火仕様”“Low-E方位指定”などの枝番が存在します。

疑わしいときは“開き方向・ガラス仕様・防火可否”の三点を必ず確認しましょう。

ガラス仕様の選び方を要約

断熱性能と日射取得のバランスを、方位ごとに最適化するのが基本です。

Low-Eの色味や中空層ガスの有無で見え方も変わるため、模型やサンプルで確認すると安心です。

  • 南面は冬の日射取得を意識して遮熱度を抑えめにします。
  • 西・東は遮熱強めで夏の眩しさと熱を抑えます。
  • 北面は均一な拡散光を活かし高断熱重視にします。
  • 騒音が気になる面は合わせガラスや防音仕様を検討します。

“方位×用途”でガラスを決めると、快適性が安定します。

部屋別の基本指針を把握

各空間で優先すべき要件を短く押さえます。

後の具体パートで深掘りします。

  • LDKは大開口+FIXで採光を確保し、通風は縦すべりを対角で配置します。
  • 寝室は眩しさコントロール重視で、腰高の縦すべりを左右対で採用します。
  • 水まわりは換気最優先で、横すべりや片開きの小窓を選びます。
  • 玄関・階段はFIXやスリットで視線を切り、足元の明るさを担保します。

“採光はFIXで稼ぎ、通風はすべり出しで調整”が基本形です。

部屋別のおすすめ組み合わせを決める

空間の役割によって最適解は変わります。

家具配置や家事動線と干渉しないかも同時に確認しましょう。

LDKは採光と視線コントロール

家族の滞在時間が最も長いLDKは、明るさと眺望を両立させます。

掃き出し+FIXの連窓で外との一体感をつくり、反対面やコーナーに縦すべりを置いて風の入口と出口を作ります。

目的推奨構成サイズの目安
大開口掃き出し2枚建て+FIX連窓W1600〜2000×H2000前後
通風縦すべり出しを対角配置W640〜780×H1170前後
眩しさ対策南は庇+透過高めガラス方位でLow-E切替

テレビ壁や収納と干渉しない寸法を先に確定すると後戻りしません。

寝室と個室は静けさと遮光

睡眠を最優先し、眩しさと音のコントロールを重視します。

腰高の縦すべりを左右に分けると微調整しやすく、ベッドヘッドへの直射も避けやすくなります。

  • 窓はベッド配置後に位置決めを再確認します。
  • 遮光ロールや内窓の併用で静音と遮光を底上げします。
  • 西日面は遮熱強めのガラスと庇で熱負担を抑えます。

“左右の分散+遮光計画”で夜の質を守ります。

水まわりと廊下は実用最優先

湿気と臭気を逃がし、視線をコントロールします。

横すべりや高所の縦すべりで常時換気を補助し、目線高さは型板ガラスで透けを抑えます。

場所推奨サイズの目安
洗面脱衣横すべり+すりガラスW640×H370〜570前後
トイレ小型縦すべり+型板W300〜400×H570前後
廊下・階段縦連FIXやスリットW300×H1130の縦連

プライバシーラインは“立位の目線高さ”を基準に決めます。

採光と通風を設計で最適化する

窓計画は“量”だけでなく“質”が重要です。

方位と季節風を踏まえ、過不足のない採光と通風を組み合わせます。

方位ごとの考え方

方位別にガラスと庇の役割を切り替えると、冷暖房負荷と眩しさを抑えられます。

簡易の方位別ガイドを用意しました。

方位採光の癖推奨ガラス補助策
冬は高得点・夏は過多日射取得型Low-E庇・外付けスクリーン
朝の眩しさが強い遮熱型Low-E縦ブラインドで拡散
西夕方の熱と眩しさが強烈強遮熱+合わせ外付け日射遮蔽
均一な拡散光で安定高断熱重視FIXで明るさ確保

“南は取り入れ、西東は遮る、北は活かす”が基本です。

通風は対角と高さ差

風は入口と出口の差圧で動きます。

同じ面に二つより、対角に小さく二つ置くほうが効率が上がります。

  • 縦すべりを風上に、引き違い・片開きを風下に配置します。
  • 高低差をつけると上昇気流で夏の熱気を抜けます。
  • 廊下や階段は“風の通り道”として考えます。

“対角+高低差”で弱風日でも空気が動きます。

眩しさと視線のチューニング

採光過多は眩しさや反射で生活効率を落とします。

FIXで光を入れ、操作窓を控えめにする構成が扱いやすいです。

  • 腰高のFIX+縦すべりはデスク前に向きます。
  • 視線の高さだけ型板ガラスで切ります。
  • 外構の植栽で“見せて隠す”調整ができます。

窓単体で解決せず、外部要素とセットで調整します。

後悔しない発注チェックと注意点

窓は“最後の数センチ”で満足度が決まります。

発注前に干渉・安全・清掃の三点をチェックしましょう。

干渉とクリアランスを確認

家具・建具・家電と窓の“動く範囲”を重ね合わせます。

図面だけでなく、現地でスケール当てをすると確度が上がります。

  • 掃き出し前のラグ・ソファの寸法と開閉余地を確認します。
  • カーテンボックスやロールの納まり高さを計算します。
  • 室外機・物干しと開放時の出幅を干渉チェックします.

“開ける・通る・置く”の三動詞で総点検します。

安全と法規の要点

階高や用途により、手すりや防火設備の指定が入ることがあります。

該当時は仕様が変わるため、早めの適合確認が必要です。

ケース必要対応備考
2階以上の低い腰高窓手すり・落下防止内外どちらに付けるか検討
準防火・防火地域防火戸・網入り等型番が専用品に変わる
避難経路確保開口寸法条件有効幅・高さを確認

“法規で仕様が固定される窓”は先に確定させます。

清掃とメンテの想定

届かない窓は汚れが溜まります。

掃除の道具と動線を最初から決めると、年単位で差が出ます。

  • 吹抜けFIXは室内側に足場や拭き取りポールを用意します。
  • 外側清掃はバルコニーや庭からの到達性を確認します。
  • 網戸は外さず洗える位置に設けます。

“届く設計”が快適さと清潔感を長持ちさせます。

一条工務店の窓えらびを要約する

一条工務店の窓の種類とサイズは、「採光はFIXで確保」「通風はすべり出しで調整」「大開口は掃き出しで連窓化」を基本に組み合わせます。

サイズは呼称寸法と有効開口を両方確認し、方位ごとにガラス仕様を切り替えます。

部屋別には、LDKは大開口+対角通風、寝室は遮光と静けさ、水まわりは換気最優先が定石です。

最後は“干渉・安全・清掃”の三点を発注前に点検し、数センチ単位の納まりを詰めれば、後悔のない窓計画に着地します。