一条工務店の間取り30坪で等身大の家をつくるコツ|3LDKでもLDK20帖を叶えるリアルシミュレーション

「一条工務店の間取り30坪で、3LDKでもLDK20帖はいけるのか。」

「総額3,000〜4,000万円台に収めつつ、広く快適に暮らせる現実解はどこにあるのか。」

本記事では、等身大の家づくりを前提に、延床約30坪でLDK18〜20帖を確保する設計の考え方を整理します。

家族構成に合う部屋配分、動線や窓計画の勘所、さらに本体価格と付帯工事・諸費用まで含めた総額イメージをまとめます。

読み終えたら、営業担当との打合せに持ち込める“数値の物差し”が手に入り、30坪で背伸びしない最適解が具体化します。

一条工務店の間取り30坪でLDK20帖を叶える前提を固める

一条工務店の間取り30坪は、延床約99㎡(30坪)前後で3LDK〜4LDKが現実的なレンジです。

性能が高い家ほど建具を減らしやすく、廊下最小・一体空間の設計が効きます。

その結果、カタログ上の面積以上に“可処分床”を確保しやすいのが強みです。

まずはLDK20帖の成立条件を数値で把握し、個室・収納・水回りの優先順位を家族で合わせましょう。

ここでは、寸法感・動線・収納・予算の四軸を同じ土俵にのせ、迷いを減らすための基準線を提示します。

目安として、LDK20帖を成立させるには「廊下の削減」「テーブルサイズ最適化」「ソファ奥行とTVボードの薄型化」「回遊動線の確保」が要点です。

全館床暖房の温度均一性があれば建具を開放して暮らしやすく、体感的な広さも伸びます。

一方で、収納見積もり不足や大型家具の持ち込みがあると、LDKが簡単に圧迫されます。

事前の採寸と棚割りを必ず行いましょう。

等身大の広さを数値で捉える

「なんとなく20帖が良い」では設計の精度は上がりません。

家具寸法と通路幅、キッチンのワークトライアングル、イス後ろクリアランスなど“暮らしの寸法”を先に固定します。

例えば、4人掛けテーブルW1400×D800、イス後ろ90cm、通路90cm、ソファ奥行85cm、TVボード奥行35〜40cmを基準にレイアウトを引きます。

この基準なら20帖でも回遊性を保ちつつ視線の抜けを確保できます。

家具は“床から浮かせる”か“壁に溶かす”の二択に寄せます。

脚付きソファや壁付けTV、薄型造作は床の連続面をつくり体感を広げます。

寸法の定規が揃えば、LDKの帖数不安は消え、どの壁を削りどこを伸ばすかの判断が具体化します。

LDK20帖を成立させる寸法感

LDK20帖の中での配分は、ダイニング7〜8帖:リビング12〜13帖が扱いやすい比率です。

アイランド/ペニンシュラなら通路幅は95〜105cmを確保します。

冷蔵庫前・食洗機前の同時動作を阻害しない配置にします。

リビングはテレビ一極にせず、窓の景色やスタディカウンターを“第二の焦点”に据えます。

視線の分散で広さを得やすくなります。

引き込み戸やハイドアで開口を最大化します。

梁型・垂れ壁は極力減らします。

床暖房の上に厚手ラグを敷きすぎないことも重要です。

窓際のベンチ収納で“居場所”を増やすと20帖を気持ちよく使い切れます。

廊下を削って可処分床を増やすコツ

30坪でLDK20帖と3つの個室と十分な収納を確保するには、廊下最小が鉄則です。

動線は部屋内通過の発想に切り替えます。

玄関→洗面→キッチン→パントリー→LDKの回遊で行き止まりを撲滅します。

  • 洗面と脱衣を分け、来客時も動線が交差しない位置関係にする。
  • 玄関からパントリーへ直通し、買い物動線を最短化する。
  • トイレはLDKの“横”ではなく“斜め裏”に配置して直線視線を避ける。
  • 主寝室は廊下経由をやめ、共用ホールから直接出入りにする。
  • 収納は通路兼用で壁厚収納・ニッチを多用して回遊を阻害しない。

収納の総量と配置を一発で決める表

30坪では“しまう場所不足”がLDK圧迫の最大要因です。

総量と頻度で棚割りを決め、奥行過多を徹底的に避けます。

下表を使ってカテゴリーごとに「必要面積×奥行」を決め、造作と可動棚の配分を固めましょう。

日用品や食品は浅型、衣類は標準、季節家電は天袋へ分散すると20帖を守れます。

カテゴリ想定量取り出し頻度推奨奥行配置の目安
食品/日用品箱2〜3日次/週次25〜35cmパントリー/廊下壁厚
衣類家族人数×1.2毎日50〜60cm主寝室/ファミクロ
掃除・工具週次30〜40cm玄関近傍
季節家電季節40〜50cm天袋/小屋裏

予算と仕様の優先順位を合意する

30坪×LDK20帖は“引き算の設計”がうまくいくほど実現が容易です。

コスト配分は「窓・断熱・方位計画>動線>意匠」の順が基本です。

交換容易な見た目より、毎日の快適と時短に直結する仕様を先に決めます。

満足度の源泉は温度ムラの少なさ、掃除しやすさ、生活音のコントロールです。

家族会議では「LDK20帖を守るために削れる部位」と「入居後に足せる部位」をリスト化します。

造作棚やアクセントは後から追加可能です。

窓サイズ・開口・引き込み戸下地は着工後の変更が難しい代表格です。

“変えにくいもの”から決め切ると成功率が上がります。

30坪で3LDK/4LDKを成立させる間取り戦略

30坪で3LDK〜4LDKを成立させるには、個室の面積欲張りを避け、共有空間の体感を優先します。

子ども部屋は最初から完全個室にせず、将来仕切れる“ワンルーム+下地”で運用します。

収納は家族共用のファミリークローゼットに集約します。

これでLDK20帖を維持しやすくなります。

各室に独立収納を盛り込みすぎるとLDKが削られます。

共用収納で“しまう→出す”の距離を縮め、私物をリビングに持ち込まない仕組みを設計に埋め込みます。

面積効率の最大化はここが核心です。

家族構成別の最適配置

  • 共働き+未就学児:主寝室+可変1室+スタディ一体LDK。ファミクロ集中。
  • 小学生2人:子ども部屋は後仕切り。今は2人用ワンルーム+将来下地。
  • 来客多め:和コーナー1.5〜2帖をLDK内に内包。客間は作らない。
  • 在宅ワーク:LDK隅に1.8〜2.2mのワークカウンター。半透明建具で遮音。
  • シニア同居の可能性:水回り近接の可変室を玄関近くに配置。段差ゼロ徹底。

回遊動線と視線の設計早見表

回遊は“距離”ではなく“止まらないこと”が肝です。

水回り・玄関・パントリー・キッチン・LDKを一本の輪にします。

視線は斜めに抜き、直線視線で生活感が露出しない配置を選びます。

起点終点接続の工夫効果
玄関パントリー土間直通扉買い物動線最短
洗面家族収納背中合わせ配置洗う→しまう一直線
キッチン物干し勝手口/内土間家事同時進行
LDKトイレ斜行動線視線/音の配慮

窓と日射計画で“広く明るい”を作る

広く感じる家は、窓計画が上手です。

南は連窓+庇で冬の取得と夏の遮蔽を両立します。

東は朝の光をスリットで柔らかく取り込みます。

西は外付けスクリーンで強い日射を遮ります。

北は拡散光で作業性を高めます。

窓と家具は“対で設計”します。

低い横長窓×ローボード、連窓×ベンチ収納、ハイサイド×壁面収納などのペアリングで圧迫感を避けます。

引き込み戸やハイドアで開口を大きくし、天井と壁は高明度マット+1面アクセントで陰影を作ります。

床材は大判で目地少なめ、巾木と見切りは細く揃えて“線”を減らすと広見えします。

総額3,000〜4,000万円台に収める現実解

本体価格2,500〜3,000万円が目安でも、付帯工事・外構・諸費用を足すと総額は3,000〜4,000万円台に乗るケースが多いです。

重要なのは「何を総額と呼ぶか」を家族で固定することです。

屋外給排水、地盤改良、申請・登記、火災保険、外構の引渡し必須部位、カーテン・照明・家電初期費までを同フォーマットで数えます。

見積比較のブレが消えます。

価格は地域・敷地・仕様で上下します。

“最悪ライン”と“狙いライン”の二本立てで資金計画を作ります。

工事が進むたび差分更新します。

最後に跳ねやすいのは付帯・外構・家電カーテンです。

最初から箱を用意し、枠内で最適化します。

本体・付帯・諸費用の相場レンジ早見表

区分主な内容目安メモ
本体価格標準仕様/30坪級2,500〜3,000万円仕様で上下
付帯工事地盤/給排水/仮設150〜350万円土地で変動大
諸費用申請/登記/保険/ローン120〜200万円漏れ注意
外構最小門柱/アプローチ60〜150万円生活必須分
家電/照明/カーテン初期一式60〜200万円枠取り必須

予算別の優先投資と削れる項目

かける場所と削る場所を最初に決めると、最終盤の迷いが減ります。

基本は「変えにくいものに先投資、変えやすいものは後回し」です。

  • 先投資:窓サイズ・ガラス仕様・庇・外付け遮蔽(快適と光熱費に直結)。
  • 先投資:引き込み戸・開口拡大・下地補強(後付けが難しい要素)。
  • 先投資:配線/コンセント/照明回路(家電増への余裕)。
  • 後回し:アクセント壁・造作の一部・装飾照明(入居後に足せる)。
  • 後回し:庭の“見せ場”(生活必須動線を先行)。

実質月々の目安を掴む

“総額いくら”だけでは判断できません。

金利・ローン種別・返済期間・保証料、太陽光や電気料金を加えた“月々実質”で意思決定します。

固定費を見える化し、家計の安全圏を数値で合意します。

光熱費は高断熱+日射制御+連続運転で平準化できます。

設備投資と家計のバランスを冷静に評価します。

入居後1年は家電・生活用品の追加購入が続きます。

初年度は予備費を厚めに取り、2年目から通常運用に戻す“緩衝期間”を計画します。

設備・収納・家事動線で30坪の満足度を底上げ

30坪の成功は、設備選定・収納設計・家事動線の三位一体で決まります。

設備は“家事時間を短縮するもの”から採用します。

収納は“浅く広く”で奥行を抑えます。

動線は“止まらない回遊”を最優先にします。

見落とされがちなのがコンセントと通線の“余白”です。

ここをケチると延長コードだらけのLDKになります。

EV/蓄電や家電増を見据え、分電盤と幹線の余力を確保します。

水回りの距離を6m以内にする配置表

洗う→干す→しまうが一直線なら家事は半分に感じます。

下表の距離目安を設計段階で満たせば、毎日の歩数は劇的に減ります。

家事起点→中継→終点距離目安ポイント
洗濯洗濯機→干場→家族収納合計6m以内背中合わせ配置
配膳冷蔵庫→調理→食卓三辺2.7〜4.5m同時動作を想定
片付け食卓→シンク→食洗機直線1.2〜1.8m渋滞回避

収納量の計算と浅型化の鉄則

“大きな収納”は30坪の敵です。

必要量×頻度で棚割りし、奥行きを徹底的に削ります。

  • 日用品は奥行25〜35cmで設計し、段ボールが二列にならない寸法にする。
  • ファミリークローゼットは通路兼用で、ハンガー奥行は60cmまで。
  • 壁厚収納・ニッチを多用し“出しっぱなし”の発生源を潰す。
  • 枕棚は深追いしない。脚立が必要な高さに重い物を置かない。
  • 玄関は見せない収納を厚くし、飾りは最小の“点”で演出。

家電とコンセントの“将来対応”

家電は確実に増えます。

今+将来の差し込みを最初から用意します。

巾木・天井・床用コンセントでケーブルを消す設計にします。

分電盤は余回路を残し、外構の将来電源も見込みます。

キッチン背面は1500W家電の同時使用に耐える回路分離にします。

ワークカウンターはUSB/Type-Cを組み合わせます。

掃除基地は“充電しっぱなし”の隠しスペースを用意します。

見えない配慮がLDKの緊張感をほどき、20帖の伸びやかさを守ります。

今日から動ける設計・資金・暮らしのアクション

30坪×LDK20帖は、準備の精度と“引き算の勇気”で成否が決まります。

以下の三本柱(設計・資金・暮らし)で一つずつ前進しましょう。

完璧を目指すより決める順番を守るのが最短です。

家族の合意形成は“寸法・枚数・距離”の具体語で話すと速く進みます。

営業担当には見積フォーマットの統一を依頼します。

付帯・外構・家電カーテンの箱分けも併せて依頼します。

設計担当には引き込み戸の可否、開口寸法、壁内下地・配線余力を先出しで依頼します。

暮らし側では持ち込み家具の採寸と棚卸し、家事動線の可視化、収納量の総量決定を今日のタスクに入れます。

すぐできる設計アクション

  • LDK家具レイアウトラフ(寸法入り)を持参し、通路幅90cm基準でチェックする。
  • 引き込み戸/ハイドアの採用可否、開口寸法、躯体・下地条件を確認する。
  • 玄関→パントリー→キッチン直通、洗面→家族収納背中合わせを優先配置する。
  • 窓は南連窓+庇、東スリット、北安定光、西外付け遮蔽の原則で検討する。
  • 巾木・見切り・床材目地の“線”を減らす仕様で広見えを確保する。

資金計画でやること表

資金は“箱を決めて差分管理”が基本です。

下表を写し、各項目の最新見積で更新し続けてください。

家電・照明・カーテンは後回しにされがちですが、LDK完成度と満足度に直結します。

初期枠最新見積差分
本体
付帯工事
諸費用
外構最小
家電/照明/カーテン

暮らし準備で失敗しない

入居後の“狭く感じる”は物の流入量管理で防げます。

持ち込み家具の寸法と数量、季節物の量を写真で可視化します。

収納棚割りへ落とし込みます。

ゴールは“LDKに私物を持ち込まない仕組み”です。

ファミクロと玄関収納を強化し、家事基地・掃除基地の位置を最初から用意します。

これで20帖はいつまでも20帖です。

引越し前に“仮レイアウト”をテープで床に貼ります。

実寸で歩き、家族全員で回遊してぶつかる場所を修正します。

図面の議論より実寸の一歩が効きます。

完成後の満足が段違いに上がります。

30坪で“背伸びしない広さ”を実現する要点まとめ

要点は五つです。

第一に、LDK20帖の成立条件を寸法で固めることです。

第二に、廊下最小と回遊動線で可処分床を増やすことです。

第三に、収納は浅く広く・共用集中でLDKを守ることです。

第四に、窓と日射計画で“広見え”を設計することです。

第五に、総額は箱分けし“最悪ライン”も資金計画に入れることです。

これらが噛み合えば、3LDK〜4LDKでも窮屈になりません。

毎日が軽やかに回ります。

一条工務店の性能は“建具を開け放てる家”を後押しします。

だからこそ、引き込み戸や大開口、床の連続性、窓と外構の“抜け”づくりが体感を引き上げます。

変えにくいものに先投資し、変えやすいものは後から足すことで完成後の満足を最大化できます。

この記事の表とチェックを打合せに持参し、今日から“等身大の最適解”を形にしていきましょう。