アイ工務店で35坪の家の総額はいくらか|本体価格と諸費用を全部足したリアル予算目安

アイ工務店で35坪の家はいくらかかるのか。

この疑問に答えるため、本体価格の坪単価から逆算した起点金額に、付帯工事・諸費用・外構・照明カーテン・オプションまで「家一式」をすべて足し込んだリアルな総額レンジを、実務目線で徹底的に可視化します。

結論の目安は、坪単価50〜85万円を基準にした本体1,750万〜2,975万円。

ここへ屋外給排水・地盤・申請などの付帯工事と、登記やローン費用を含む諸費用を加え、外構や照明カーテンまで含めると、総額はおよそ2,300万〜3,200万円に収まりやすい傾向です。

ただし土地条件・地域単価・仕様の厚み・キャンペーン有無で数百万円はブレるため、「何が含まれている前提なのか」を揃えたうえで比較することが最重要です。

注文住宅、決める前にこれだけは確認

ローン返済の安全ラインを決めて、太陽光・蓄電池は同条件で比較する。これだけで「この見積もりで正解?」が消えます。最短3ステップをこの記事でまとめました。

35坪の総額を構成する要素を先にそろえる

同じ“35坪の家”でも、会社や時期で「本体に何が含まれるか」の解釈が違います。

ここがズレたままだと、坪単価も総額も議論が空回りします。

まずは総額の構成要素を共通言語にしておきましょう。

費目内容の一例備考
本体価格基礎・躯体・内外装・標準設備吹抜やバルコニーの面積算入に注意
付帯工事屋外給排水・地盤改良・仮設・申請土地条件で大きく変動
諸費用登記・ローン諸費用・火災保険・印紙金融機関と補償内容で差
外構駐車場土間・アプローチ・門柱・フェンス一次工事優先・装飾は後回しが安全
照明・カーテン全室照明・ダウンライト・カーテン/ブラインド後付け可だが計画先行が美観◎
オプション造作棚・窓強化・床材UP・太陽光/蓄電池など後から替えにくい項目を優先

この“家一式”が見えて初めて、実際に必要な総額が読めます。

坪単価50〜85万円の読み解き方

坪単価は「本体工事価格÷延床面積」で算出されますが、延床面積の定義や標準仕様の厚みが違えば、同じ坪単価でも体験は別物です。

35坪(約115.7㎡)を前提に、次の観点で前提をそろえましょう。

  • 延床の取り方(吹抜・ロフト・バルコニーの算入可否)。
  • 窓のグレード(樹脂/複合、Low-E、トリプル採用範囲)。
  • 断熱等級・換気方式・気密管理の標準濃度。
  • キッチン/浴室/洗面のグレードと造作の含み方。
  • 太陽光や床暖の位置づけ(本体/別計上)。

この整合が取れていない坪単価比較は、ほぼ無意味です。

35坪の総額レンジ(基準シナリオ)

延床35坪の標準的ケースで、総額のレンジを俯瞰します。

地域単価が高い都市圏は上振れ、造成済みの整形地で上下水引込が近い郊外は下振れしやすい傾向です。

費目金額レンジコメント
本体価格1,750万〜2,975万円坪50〜85万円×35坪
付帯工事200万〜380万円地盤・引込距離で大きく変動
諸費用180万〜300万円ローン方式・火災保険の設計次第
外構100万〜300万円土間面積と境界/高低差の難易度
照明・カーテン50万〜80万円ダウンライト多用で上振れ
想定総額2,300万〜3,200万円家具家電は別計上

太陽光・蓄電池・造作家具を厚めにすると、ここからさらに100〜300万円の上乗せは珍しくありません。

ケース別シミュレーション(35坪×3プラン)

同じ35坪でも「どこに厚みを置くか」で総額と満足度は変わります。

代表的な三案を比較して、差が出るポイントを把握しましょう。

項目コスパ重視バランス型性能厚め
本体価格1,925万(坪55万)2,275万(坪65万)2,800万(坪80万)
付帯工事220万280万350万
諸費用190万230万270万
外構・照明・カーテン160万220万300万
総額2,495万3,005万3,720万

性能厚めは初期費用が膨らむものの、光熱費や快適性で回収する発想です。

対してコスパ重視は面積を維持しつつ標準厚みを選び、後からでも替えやすい造作や装飾は見送るのがコツです。

付帯工事の“地雷”と見積の読み方

付帯工事は、土地条件の不確定性が大きく、見積誤差が生まれやすい領域です。

下記の数量を図面と現地で固定化すると、精度が大きく上がります。

  • 上下水引込距離(道路中心からの距離・管径・高低差)。
  • 雨水処理方式(浸透/側溝)とU字溝の有無。
  • 地盤改良の想定(表層/柱状/鋼管)と面積・深さ。
  • 仮設電気/水道・残土処分・産廃量。
  • 道路占用許可・近隣境界対応の必要性。

「概算→調査後の精算」の手順を契約前に合意し、過大な予備費は段階的に解放するのが安心です。

諸費用は“6〜9%”を起点に内訳で詰める

建築費に対して6〜9%が仮置きの目安です。

ただしローンの保証料方式や火災保険の補償設計、登記の種類(保存・移転・抵当)で上下します。

諸費用の主な内訳35坪の目安メモ
登記(保存・表示・抵当)20〜40万円司法書士報酬含む
ローン諸費用50〜120万円保証料一括/金利上乗で変動
火災・地震保険25〜60万円構造・地域・免責で差
印紙・申請・事務10〜25万円契約金額で印紙税変動
引越・仮住まい等10〜40万円距離・家族人数で差

金利0.1%の差でも総返済額は大きく動きます。

“目先の現金”だけでなく“総返済と柔軟性(繰上・固定/変動切替)”で選びましょう。

外構・照明・カーテンは“段階施工”で暴走を防ぐ

外構は生活動線と雨仕舞を先に、装飾は後回しにすると暴走しにくくなります。

照明は初期でベース照度を確保し、演出は後付けのスタンドや間接照明で十分にカバー可能です。

  • 一次外構:駐車土間・アプローチ・ポスト/宅配・外部コンセント/水栓。
  • 二次外構:植栽・目隠し・意匠照明・デッキ/タイルテラス。
  • 照明:居室は引掛シーリング+ダウンライト最小限、演出は後付け。
  • カーテン:標準レール+既製で開始、こだわり窓は注文に切替。

“全部今やる”より“60点で入居→必要な場所から80点に育てる”がコスパ最適です。

オプション優先順位:後から替えにくい順

同じ予算でも満足度が変わるのは、配分の妙です。

後から替えにくい項目から優先配分すると、長期の幸福度が安定します。

優先度項目理由代替/後回し案
断熱・窓・気密快適・健康・光熱費に直結後付け困難、初期投資が最適
配線(LAN/回路/EV)壁内配線は後から高コスト将来の空配管も有効
水回り収納・通路幅家事動線の効率化可動棚と下地先行で柔軟性
造作家具・意匠装飾後付け容易・既製で代替可入居後に段階導入

“毎日効く”かどうかを判断軸にすると、後悔が減ります。

月々返済と家計への落とし込み

総額だけでなく、月々のキャッシュフローに落とし込むと意思決定がしやすくなります。

以下は概算の参考です(元利均等・固定0.6%仮定)。

借入額期間/金利毎月返済備考
2,500万円35年/0.6%約6.5万円管理費なし戸建前提
3,000万円35年/0.6%約7.8万円ボーナスなし
3,200万円35年/0.6%約8.3万円固定資産税は別枠

固定資産税(月換算1〜1.5万円目安)、光熱費、保険、メンテ積立(1万円/月目安)を合算した「住居費合計」で家計を設計するのが安全です。

地域・敷地条件によるブレの読み方

同じ35坪でも、地域の人件費と敷地条件で総額の“期待値”は変わります。

  • 都市圏:職人単価と足場・駐車コストが高く、本体/付帯とも上振れ傾向。
  • 郊外:造成済み整形地なら付帯が軽くなり、外構も抑えやすい。
  • 旗竿地:引込距離・土間コンクリ面積が増え、外構・付帯が上振れやすい。
  • 高低差あり:擁壁・土留・階段など外構費の跳ねやすい要因。

現地調査→数量確定→再見積の三段階で、誤差を計画的に縮めましょう。

スケジュールと“決める順番”でコストを最適化

同条件比較の箱を作ってから、仕様の足し引きをするのが最短ルートです。

下記の順番で進めると、ムダな迷いが減ります。

  • ① 要件定義:延床・部屋数・方位・こだわりとNGを文字化。
  • ② 算定基礎の統一:窓種・断熱・換気・屋根形状・庇の前提固定。
  • ③ 同条件見積:2〜3拠点で数量・仕様統一の見積を取得。
  • ④ 仕様の整理:後から替えにくい項目を優先、造作は下地先行。
  • ⑤ 再見積・最終調整:不要オプションの削除と外構段階化。

“値引き交渉”は最後でよく、先に“やらないことを決める”ほうが本質的に安くなります。

よくある質問(FAQ)

総額設計で迷いがちな論点を短く整理します。

  • Q:坪単価が安いのに総額が高いのはなぜ。
  • A:付帯工事・諸費用・外構の条件差が要因です。
  • Q:外構を削って本体に回すのはあり。
  • A:一次外構(動線・雨仕舞)は必須で、装飾を後回しに。
  • Q:太陽光は初期から入れるべき。
  • A:配線と分電盤計画は初期、機器はキャンペーンや補助金で最適化。
  • Q:造作は全部作るべき。
  • A:下地先行+既製で運用、使い方が固まった場所だけ造作が合理的。

チェックリスト:見積で必ず確認する10項目

以下を担当へ一覧で依頼すると、比較の精度が段違いに上がります。

  • 1)延床面積の定義(吹抜・バルコニーの扱い)。
  • 2)窓種と方位別の仕様一覧(図面付き)。
  • 3)断熱等級・換気方式・気密管理の方針。
  • 4)屋外給排水の引込距離・管径と見積根拠。
  • 5)地盤改良の想定工法と数量、再見積のトリガー。
  • 6)仮設・産廃・現場管理費の内訳。
  • 7)諸費用(登記・ローン・保険)の見積前提。
  • 8)外構の範囲(一次/二次の切り分け)。
  • 9)照明・カーテンの入れ方(本体/別手配)。
  • 10)保証・点検・メンテ計画の概要(初期/長期)。

将来のメンテ費を“先読み”しておく

引渡し後10〜15年で、外壁・屋根・シーリング・給湯などの山場が訪れます。

総額の計画時に、月1万円前後のメンテ積立を同時に設計すると、将来の家計が安定します。

メンテ項目時期目安費用レンジ備考
外壁塗装10〜15年90〜120万円塗料等級で差
屋根塗装(スレート)10〜15年50〜80万円勾配・足場で変動
シーリング打替え10〜15年20〜40万円メーター課金が中心
エコキュート交換10〜15年28〜55万円容量で差

“建てたら終わり”ではなく、“維持して育てる”までを含めた総額設計が本当の意味での家づくりです。

実例レンジまとめ(35坪・延床約115㎡)

最後に、よくある仕様の組み合わせごとのレンジを再掲します。

仕様イメージ本体付帯諸費用外構ほか総額
内装自由×性能標準2,100万250万200万180万2,730万
性能寄り×窓強化2,450万300万230万220万3,200万
コスパ重視×外構最小1,925万220万190万150万2,485万

太陽光・蓄電池・EVコンセントを同時に検討する場合は、配線/分電盤/系統連系を本体側の図面に統合しておくと、後付けよりコスト・美観・信頼性の三拍子が揃います。

総括:35坪の“リアル予算目安”をぶらさない

アイ工務店で35坪の家を建てる総額は、本体1,750万〜2,975万円に付帯工事・諸費用・外構・照明カーテンを足して、2,300万〜3,200万円が現実的なレンジです。

数字のブレは、標準仕様の厚みと周辺費用の定義差から生まれます。

同条件見積で前提をそろえ、後から替えにくい「外皮・窓・配線」を優先配分し、外構や造作は段階施工で調律しましょう。

そして、10〜15年のメンテの山を最初から家計に組み込み、月々の住居費(返済+税+光熱+保険+メンテ積立)で判断すれば、35坪でも無理なく、長く快適に暮らすための“ブレない予算軸”が手に入ります。