アイ工務店の標準クロスはどこのメーカーか解説|サンゲツやトキワやシンコールで迷わない選び方

「アイ工務店の標準クロスはどこのメーカーか」を最初に押さえておくと、打ち合わせ序盤で迷子にならず、オプション費用の膨張も防ぎやすくなります。

一般的にはサンゲツ、トキワ、シンコールなど大手メーカーの量産(普及)ラインをベースに、支店ごとの指定カタログから選ぶ方式が中心です。

さらに、サンゲツSPシリーズを土台にしたAIK品番のオリジナル抜粋カタログが用意され、標準枠=差額なし、標準外=差額ありという運用が分かりやすく整理されています。

本稿では、標準クロスのメーカー枠の実態、AIK品番の読み方、標準とオプションの境界線、各メーカーの特徴と部屋別の選定軸、そして差額の相場観までを一気に解説します。

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アイ工務店の標準クロスはどこのメーカーかを仕組みから理解する

最初の山場は「標準の範囲」を正確に把握することです。

標準は支店や時期のキャンペーンで微調整がありますが、基本はサンゲツSP相当を中心に、トキワ、シンコールの量産レンジを組み合わせた“選定カタログ”からの選択になります。

この箱を把握しておけば、見た目は同じでも差額が動くケースを初期段階で避けられます。

標準の仕組みを最初に確認する

標準クロスは「差額なし」で選べる品番群のことで、打ち合わせではAIKやSPなどの記号で指定します。

多くの場合、天井と壁のベースは量産白系、アクセントは同一メーカーの量産内または機能性ラインへ拡張という順番で検討します。

見積や仕様書では「部屋名ごとに品番・面積・施工面」を明示し、後で“同等交換”が発生しても増減が追いやすいように記録しておくと安心です。

とくに階段吹抜や勾配天井は面積が跳ねるため、標準枠の中で収めるのか、意匠優先で差額を許容するのか、初回に意思決定しておきましょう。

メーカーの特徴を簡潔に整理する

どのメーカーを選んでも施工品質に大差は出にくい一方、柄傾向や機能バリエーションに個性があります。

迷ったときは「白の質感」「ベーシック木目の雰囲気」「機能性の厚み」の三軸で選ぶと収束が早いです。

以下は初回打合せ向けの超要約です。

  • サンゲツ。量産白の安定感とトレンド柄の幅が広い。SPの粒感は癖が少なく合わせやすい。
  • トキワ。パターン表現が素直で、プレーン~微柄のバランスが良い。抗菌・汚れ防止も選びやすい。
  • シンコール。テクスチャの立体表現が豊富で、アクセントで映える。価格バランスも良好。

まずは各メーカーの白系ベースを見比べ、好みの“白の見え方”を基準に揃えると失敗が減ります。

AIK品番と量産SPの見方を身につける

AIKは「アイ工務店向け選定品番」の略称として使われることが多く、SPはサンゲツ量産ラインの品番記号です。

どちらもカタログ上で位置づけが整理されており、質感と機能の“層”を理解すると比較が楽になります。

よくある比較観点を簡易表にまとめます。

観点AIK選定(例)サンゲツSP(例)メモ
質感白系の粒感・織目を厳選粒あり〜フラットまで広範AIKは迷いにくい構成
機能防カビ・抗菌中心防汚・消臭なども選択可機能性はSP側で拡張可能
差額標準内は差額なし機能/特選は差額発生支店ルールを確認

「AIK=差額なしの安全地帯」「SP機能=必要に応じて足す」という認識が実務的です。

標準とオプションの境界線を把握する

同じメーカーでも、量産(普及)ラインは差額なし、機能性やハイグレードは差額ありが基本です。

アクセントに汚れ防止・表面強化・マットな深色を選ぶと単価が跳ねやすいため、面積の小さい壁に集約するか、腰高までのハーフ貼りでバランスを取るのがコツです。

また、天井のみ特別品にすると面積が小さく費用対効果が高い一方、足場や手間の関係で単純な面積按分にならない場合もあります。

施工手間の差額が乗る可能性を見越し、見積の「材工共」の内訳で確認しておきましょう。

迷わないための基本方針を決める

クロス選びは“全体の静けさ”を作ってから“点で主張”を足すと破綻しません。

ベースはAIKやSPの白で統一し、水回り・玄関・ニッチ・ワークスペースのような小面積にだけアクセントを配置します。

木部や床色との相性を最優先にし、彩度・明度を上げた柄はサンプルA4を床材に重ねて昼夜で確認すると安全です。

決め切れないときは「白+グレー+木」の三色設計に戻すと、家具の自由度が確保できます。

サンゲツで失敗しない選び方を押さえる

サンゲツはカタログの情報量が多く、迷いやすい反面、最適解に当てやすいメーカーです。

SPシリーズを軸に、機能性やファインラインへの拡張をどう考えるかを先に整理すると、打合せが短時間で決まります。

ここでは、SPの特性、機能性の判断軸、品番整理の目安表を示します。

SPシリーズの特性と使いどころを理解する

SPは量産ラインの主役で、白系の粒感や織目、微細なエンボスで光の反射を抑え、面のムラを目立たせない設計が多いのが特徴です。

LDKや廊下、階段など大面積に使っても“うるさくならない”のが最大のメリットで、床や建具の色を選びません。

欠点は、アクセント用途だと情報量が不足しやすく、意図した“表情”が出にくいことです。

その場合は同じサンゲツの機能性やファインの中から、マットで陰影の出るテクスチャを足すとバランスが取れます。

機能性クロスの判断軸を持つ

機能性は“必要な場所だけ”に絞るとコスパが上がります。

性能名だけでなく、暮らしの具体をイメージしながら優先度を付けましょう。

以下は判断の雛形です。

  • 汚れ防止。玄関、階段手摺付近、キッチン脇の回遊動線で効果大。
  • 表面強化。子ども部屋の勉強机背面や椅子接触部に有効。
  • 防カビ・撥水。洗面、脱衣、トイレの手洗い壁で安心感が高い。
  • 消臭。トイレは効果を実感しやすいが、換気計画とセットで考える。
  • 吸放湿。北側個室や収納で結露リスクを下げる補助策に。

面で採用せず、線や点に限定するのが費用対効果のポイントです。

サンゲツの品番整理の目安

表はあくまで“見方の例”ですが、初回の当たりを付けるときの道標になります。

最終は実物サンプルで昼夜確認が必須です。

カテゴリ向き/役割質感の傾向注意点
SP白系ベース壁・天井粒感〜フラットの控えめ照明色で黄ばみ感が変わる
機能性(防汚/強化)線/点の補強やや硬質な見え面で使うと無機質に見える
ファイン/リザーブアクセント陰影・マット感が豊富見切りや巾木色に配慮

迷ったら「SPで面を作り、ファインで点を作る」を合言葉に進めましょう。

トキワとシンコールの強みを知って選び分ける

サンゲツ一辺倒にせず、トキワ・シンコールの“らしさ”を知っておくと、同じ費用で満足度を底上げできます。

とくに白の雰囲気や木目・石目のアクセントは、メーカーの表現力の差が出やすい領域です。

ここでは、両社の使いどころと、価格・仕様の見え方を整理します。

トキワのプレーンを上手に使う

トキワはプレーン〜微細柄のコントロールが巧みで、白の“清潔感”を確保しつつ、過度にマットすぎないバランスの良さが魅力です。

階段や廊下など遠目で面を見る場所に採用すると、面の“落ち着き”が出やすく、家具や照明の邪魔をしません。

また抗菌・防カビ・汚れ防止の機能を無理なく組み合わせやすいので、家事動線の垂直面に点在させると、手入れの負担が下がります。

プレーン好きだけれど無表情にはしたくない、という人に相性の良いメーカーです。

シンコールのアクセントで空間を締める

シンコールはテクスチャの陰影表現やカラーの冴えが強みで、1面のアクセントで空間の“芯”を作りたいときに頼れます。

特にグレー〜グレージュの石目、深いマット系のカラークロス、織物調の立体感あるテクスチャは、LDKのTV背面や寝室のヘッドボード面と好相性です。

採用時は巾木・見切り・コンセントプレートの色合わせまで意識すると、完成度が一段上がります。

  • TV背面。石目・コンクリ調で陰影を強調。
  • 寝室。マット濃色で照度を落とし、睡眠環境を整える。
  • 書斎。織物調で“こもり感”を演出。
  • 玄関ニッチ。質感クロスで小面積の満足度を最大化。

面が増えすぎると重たくなるため、1〜2面に絞るのがコツです。

価格と仕様の比較を俯瞰する

量産レンジの比較は“極端に違わない”が正解です。

差額が出るのはハイグレードや機能性の一部なので、表で見通しを掴んでおきましょう。

項目トキワシンコール注目ポイント
白の表情清潔感・素直やや陰影強め照明色と相性確認必須
機能性抗菌・防汚の選びやすさ表面強化・意匠の幅面ではなく点で採用
アクセント控えめ〜自然素材調濃色・石目・織物調が得意見切り色を先決め

“白はトキワ、点の締めはシンコール”と覚えると整理が早いです。

部屋別に標準クロスを選ぶ考え方

同じクロスでも、採用場所が変わると使い心地は大きく変わります。

部屋別に「機能」「汚れの出方」「光の当たり方」を整理し、標準枠の中で最適化していきましょう。

ここではLDK、個室、湿気や汚れの出やすい水回りに分けて要点を示します。

LDKは“面の静けさ”を最優先にする

LDKは家具・カーテン・家電・アートなど“後から入る要素”が多いため、壁と天井は静かな面を作るほど失敗が減ります。

AIKやSPのプレーン~微粒で面を整え、TV背面やダイニングの1面だけをアクセントにする設計が定番です。

日射の強い窓際はテクスチャの凹凸が強いと影が出て落ち着かないことがあるため、窓周りはフラット寄りを選ぶと安心です。

ペンダントやダウンライトの配光と反射の関係まで確認し、夜の陰影が“くどく”ならない組み合わせを選びましょう。

子ども部屋と寝室は機能を点で足す

個室は使い方が明確なので、必要な機能を必要な場所にだけ足すとコスパが上がります。

白ベースを守りつつ、ダメージの出やすい部位にだけ機能を配置しましょう。

  • 子ども部屋。机背面やドア周りに表面強化、ドア近傍は汚れ防止。
  • 寝室。1面アクセントで“睡眠モード”を作りつつ、マット系で照度を抑える。
  • 収納内部。吸放湿や防カビで衣類の安心感を底上げ。
  • 廊下コーナー。ぶつかりやすい出隅は強化面材やコーナーガードを併用。

点の足し算で、面の静けさを壊さないのが鉄則です。

水回りは“掃除のしやすさ”で比較する

水回りは見た目よりも清掃負担の軽さが満足度に直結します。

防汚・撥水・表面強化の違いを理解して、予算内で最も手入れが楽な組合せにしましょう。

場所推奨機能貼り分けの例注意点
洗面防汚+撥水ボウル周りのみ機能性、他は量産白見切りで段差・色差を抑える
脱衣防カビ+防汚可動棚背面は機能性、面全体は量産換気とセットで運用
トイレ消臭+防汚腰高まで機能性、上部はプレーン巾木色とペーパーホルダーの相性

“面で機能、面で費用”にならないよう、線・点の採用が鍵です。

標準外の差額と見積の読み方を実務で押さえる

最後に、お金の話を整理します。

クロスの差額は「材工共の㎡単価差」+「施工手間(見切り・段取り)」で決まるのが基本です。

見積の箱分けと単価の理解があるだけで、無駄な出費と“戻り”を避けられます。

見積の単位と範囲を固定する

見積では、クロスは㎡単価で、見切り・コーキング・パテなどの副資材が含まれているかを確認します。

アクセント1面でも、巾木や見切り材の色替え、器具の脱着が伴うと手間が増え、単純な“面積×単価”では収まらないことがあります。

品番確定後の変更はロスが出やすいので、発注前に「部屋別・面別・品番」の凍結表を作り、現場と共有しておきましょう。

サンプル確認は必ず床材と建具サンプルを並べ、昼・夜・電球色・温白色の四条件で見え方をチェックするのが安全です。

差額が発生しやすいポイントを先読みする

差額の芽は初期に摘んでおくと効果的です。

次の観点をチェックリスト化して、見積の抜け漏れを防ぎましょう。

  • 機能性クロスを面で広げすぎていないか(点・線へ縮小)。
  • 天井アクセントで足場や手間が増えないか(低コスト面へ移動)。
  • 見切り・巾木・コンセントプレートの色替え費が含まれているか。
  • 勾配天井・吹抜・梁見せで面積が跳ねていないか(積算根拠の確認)。
  • 貼り分けラインが複雑すぎないか(直線・既存見切りに合わせる)。

“複雑さ=手間=費用”を意識すると、シンプルな設計に自然と収束します。

代表的な差額の目安を俯瞰する

金額は支店・時期で変動しますが、議論の起点としてレンジを共有しておくと便利です。

以下は標準量産→機能性・特選への切替時のイメージです。

切替パターン差額の目安適用のコツ注意点
量産→防汚/表面強化+200〜600円/㎡腰高・点で採用面採用は硬質感が出やすい
量産→マット濃色(意匠)+300〜800円/㎡1〜2面に限定巾木・見切り色も連動
量産→吸放湿/消臭+300〜900円/㎡収納・北側へ点配置換気と併用で効果安定

“面で贅沢、点で節約”の逆張りは満足度を下げがちなので避けましょう。

標準クロスで迷わない選択の要点

アイ工務店の標準クロスは、サンゲツSP相当を軸に、トキワやシンコールの量産ラインを含む“選定カタログ”から差額なしで選ぶのが基本です。

AIK品番でベースの面を整え、機能やアクセントは“点と線”に限定して加えると、費用対効果が一段と高まります。

メーカー差は“白の見え方”と“アクセントの表情”に集約できるため、床・建具サンプルと一緒に昼夜の光源下で確認し、見切りや巾木まで含めた配色を固めましょう。

見積は㎡単価と範囲(副資材・手間)の線引きを書面化し、発注前に部屋別・面別・品番の凍結表で共有すれば、“戻り”や想定外の差額を最小化できます。

結局のところ、クロス選びは“静かな面+効く点”の設計が勝ち筋です。

この型に沿って選べば、標準の枠内でも十分に満足度の高い仕上がりが再現できます。