アイ工務店で家づくりを検討している人に向けて、標準仕様の床材をわかりやすく解説します。
基本は複合フローリングで、NODA・EIDAI・WOODONE・LIXILなど複数メーカーから色柄と機能を選べるのが特徴です。
耐久性やお手入れ性、床暖房対応や遮音などの実用面も整理し、どこをオプションに回すかの判断軸まで具体的にまとめます。
アイ工務店の標準仕様の床材は複合フローリングが基本
まずは「標準の骨格」を把握しておくと、後の比較や差額の判断がスムーズになります。
複合フローリングは、無垢に比べて反りや割れが起きにくく、柄や機能の選択肢が豊富という長所があります。
標準の中で十分な選択幅が確保されているため、家全体の調和とコストのバランスを取りやすいのが実務的なメリットです。
複合の強み
複合フローリングは合板の安定層と化粧層の組み合わせで寸法安定性が高く、季節変動による伸縮が小さいことが最大の強みです。
床暖房に対応しやすい製品も多く、温度変化下でも目地の開きや反りを抑えやすい特性があります。
また、化粧層により木目や石目、マットや高耐傷などの機能仕上げを自在に選べるため、空間イメージとメンテナンス性の両立が可能です。
一方で、無垢材特有の経年変化や足裏への温もりの「質感の深み」は相対的に穏やかなので、後述の「投資ポイント」を見極めて標準とオプションを役割分担させると満足度が上がります。
メーカーの選択肢
標準枠でも代表的なメーカーから幅広いシリーズを選べます。
色数や表面仕上げ、床暖房や耐水の適合、巾見えのデザインなど、比較の切り口をそろえると決めやすくなります。
| メーカー | 特徴 | 主な強み | 相性の良い空間 |
|---|---|---|---|
| NODA | 色展開が豊富 | 耐傷・低光沢の選択肢 | ナチュラル/北欧 |
| EIDAI | 堅牢な表面仕上げ | 床暖房適合が充実 | モダン/ホテルライク |
| WOODONE | 木目の表情が豊か | 突板で質感と価格の両立 | カフェ/ラスティック |
| LIXIL | 建具連携が強い | トータルコーデが容易 | ミニマル/シンプル |
同じ「オーク系」でもメーカーにより明度や艶、木目のリピート感が異なります。
建具や巾木と同一メーカーで揃えると色合わせのリスクが減り、他メーカーと組み合わせるなら実物サンプルで必ず確認しましょう。
相性の見つけ方
床材は部屋の印象の大半を決める「面積の大物」です。
生活動線、日当たり、家族構成、飼育ペットの有無など、実生活の条件から逆算して候補を絞ると失敗が減ります。
- 日当たりが強い部屋は、低光沢やマット仕上げで反射を抑える。
- 回遊動線が多いLDKは、耐傷・防汚のコーティング有無を優先する。
- ペット同居は、滑りにくい表面と耐尿性・耐水性をセットで検討する。
- 床暖房の採用予定があるなら、適合品の中から色と巾を絞る。
- 掃除ロボを使う場合は、段差・見切り・巾木色まで含めて整える。
「好き」より先に「使い方」でふるいにかけると、候補の精度が一気に上がります。
お手入れと耐久
複合フローリングは表面仕上げが耐傷・耐汚に効くため、メンテの手間を小さくできます。
砂塵や椅子脚の擦り傷対策はフェルトやマットで予防し、年数の経過による艶ムラは低光沢の方が目立ちにくい傾向です。
水拭きの頻度は仕上げ指示に従い、ワックス不要タイプなら過剰なお手入れを避けるのが長持ちのコツです。
直射日光による退色はカーテンや外付けブラインド、UVカットガラスで緩和できるため、窓計画と床選定をセットで検討しましょう。
サンプル確認の進め方
最終決定前に必ず大判サンプルを取り寄せ、床・建具・壁紙を並べて昼白色と電球色の両方で見比べます。
同じ色名でも照明と日射で印象が変わるため、朝昼夜の時間帯で写真を撮って家族全員で共有しましょう。
キッチンやソファの色、ラグのテクスチャも仮置き想定で確認すると、入居後の「思っていたのと違う」を減らせます。
階ごとに色味を変える場合は、階段や見切り材の色合わせまでシミュレーションしておくと仕上がりが美しくまとまります。
デザイン選びの基本
見た目で決めたくなる床材こそ、理屈と順番で選ぶと後悔しません。
まずは明度・彩度・艶感という「三つのレバー」を理解し、木目の表情が空間に与える影響を整理します。
最後に決定フローをテンプレ化し、当日の打ち合わせをスムーズに進めます。
明度と艶のコントロール
明るい床は空間を広く見せ、暗い床は落ち着きを与えます。
ただし暗い床は埃が目立ちやすく、明るい床は黄変や汚れの色相差が出やすいといった現実があります。
艶は高すぎると反射で安っぽさが出る場合があり、低光沢・マットは上質感と実生活の傷隠しの両立に有利です。
壁と建具の明度差を1〜2段階つけると立体感が生まれ、家具の主張が強い場合は床を中庸トーンに寄せるとバランスが取りやすくなります。
木目と印象の関係
樹種や木目ピッチは部屋のキャラクターを決定づけます。
節の量、板幅、色味のムラは「自然さ」と「情報量」のバランスに直結するため、暮らし方に合わせて選びます。
| 木目/樹種イメージ | 印象 | 向いているテイスト | 注意点 |
|---|---|---|---|
| オーク系(柾/板目MIX) | 万能で落ち着く | 北欧/ナチュラル | 黄味が強いと壁色選びに影響 |
| ウォールナット系 | 重厚・シック | モダン/ホテルライク | 昼間の埃が目立ちやすい |
| メープル/バーチ | 明るく清潔 | ミニマル/北欧 | 白壁とのコントラストが弱い |
| チェスナット/アッシュ粗目 | 躍動感・カジュアル | カフェ/インダストリアル | 柄の主張が強く家具選びが限定 |
板幅が広いとモダンに、細いとクラシックに寄ります。
巾木や建具の木目を近似させるか、コントラストをつけるかで印象が大きく変わるため、室内全体での整合を意識しましょう。
失敗を防ぐ手順
決める順番を固定すると、迷いが減り意思決定が早くなります。
以下の手順を打ち合わせ当日に持ち込めば、短時間でも確度高く決められます。
- ①世界観を1行で言語化する(例:明るいオーク×黒金物×マット)。
- ②床の明度と艶を決め、次に木目の粗さを決める。
- ③建具と巾木の色を合わせるかコントラストかを先に選ぶ。
- ④キッチン・カップボード・ソファの色と素材を置き合わせで確認する。
- ⑤掃除・ペット・床暖房など機能条件で最終ふるいをかける。
「好き」→「住める」→「続けられる」の順に合格させるイメージで選ぶと、入居後の満足度が安定します。
機能で選ぶ実用視点
毎日触れる床は、見た目以上に機能が大切です。
耐傷・耐汚・耐水・床暖房適合・遮音・すべり抵抗といった実用項目を整理し、家族に必要な優先順位を決めましょう。
ここでは代表的な機能の選び方と、相性の良い組み合わせを紹介します。
傷と汚れへの強さ
椅子の引きずりや玩具の落下、砂塵の持ち込みは日常的に起こります。
耐傷層のある仕上げは微細な擦り跡が目立ちにくく、低光沢は光の反射で傷が浮きにくい利点があります。
台所や洗面など水はねが多い場所は、耐水性の高いシリーズに限定するか、見切りでゾーン分けして掃除負担を軽減しましょう。
汚れは濃淡のコントラストで目立ち方が変わるため、家族の生活習慣(裸足/スリッパ)も含めて選ぶと後悔しません。
床暖房と遮音
床暖房と遮音は相性の見極めが肝心です。
熱伝導と断熱のバランス、下階への音の伝わり方は製品ごとに違うため、カタログスペックを俯瞰して選定します。
| 用途 | 推し仕様 | ポイント | 注意点 |
|---|---|---|---|
| LDK×床暖房 | 床暖対応・低反り・中庸艶 | 熱ムラの出にくい化粧層 | 厚手ラグは熱遮断に注意 |
| 2階子室×遮音 | 遮音フロア/下地緩衝材 | L値性能と実測の両輪 | 沈み込みでドアクリアランス調整 |
| 水回り隣接 | 耐水・耐汚仕上げ | 見切りとシーリング | 掃除ロボの段差も配慮 |
床暖は「対応可」の表記だけでなく、施工方法や温度制御の範囲も確認しておくと安心です。
遮音は下地との組み合わせで効きが変わるため、床厚と巾木高さ、建具のアンダーカット寸法まで含めて整合を取りましょう。
ペットと子どもに優しい条件
滑りにくさ、メンテのしやすさ、臭いの残りにくさがポイントです。
足腰の負担を減らすため、表面が適度にグリップする仕上げを選び、爪跡の目立ちにくい柄と艶を組み合わせます。
- 表面は低光沢で細かな木目を選ぶと爪痕が目立ちにくい。
- 耐水性の高い仕上げ+部分マットで汚れゾーンを限定する。
- 臭い対策は換気と日射計画、ラグはウォッシャブルを前提に。
- 滑りやすい廊下や階段前はマットやワックスで局所的に補助。
「全室同じ仕様」にこだわらず、ゾーンごとに最適化するほど暮らしやすくなります。
オプションを使う判断基準
標準の複合で十分なケースは多い一方、ポイント投資で満足度が跳ね上がる場所もあります。
どこにお金をかけ、どこを標準で抑えるかを明確にすると、総額を増やさずに体験価値を底上げできます。
ここでは投資ポイント、費用対効果の目安、具体の組み合わせ方を示します。
投資する場所の見極め
家の「毎日」を担う場所に投資すると回収が早いです。
具体的には、来客や家族が長く過ごすLDK、体感に直結する寝室、汚れやすい玄関の三箇所が優先順位の上位です。
反対に、収納内部や個室の一部は標準のままでも満足度を維持しやすく、差額を抑える余地があります。
「初期にしかできないこと」に資源を寄せ、家具やラグで後から調整できる領域は無理に上げないのが賢い配分です。
費用対効果の目安
差額をかけたときの「感じる効果」が大きい順を把握しましょう。
あくまで目安ですが、下表のように配分すると満足度の伸びが安定します。
| エリア | 推奨アップグレード | 差額感 | 体験価値 |
|---|---|---|---|
| LDK | 低光沢・高耐傷・広巾柄 | 中〜やや高 | 見た目/掃除/写真映えが向上 |
| 寝室 | 柔らかめ仕上げ・遮音下地 | 中 | 休息の質が安定 |
| 玄関/廊下 | 耐汚・耐傷・見切り意匠 | 小〜中 | 汚れ目立ち/摩耗を抑制 |
| 収納内部 | 標準維持 | 0 | コスト最適化 |
「高価=正解」ではなく、暮らしの頻度と負荷に応じて配分すると費用対効果が最大化します。
迷ったら、1日の滞在時間が長い順に投資するのが基本です。
標準とオプションの組み合わせ例
具体の組み合わせを持っておくと、当日の打ち合わせで即決しやすくなります。
以下は差額を抑えつつ体験を上げる構成例です。
- LDKのみ高耐傷・低光沢、廊下と個室は標準の近似色で統一する。
- 玄関・洗面の水はねゾーンだけ耐水仕上げにし、見切りで美しく区切る。
- 2階は標準で揃え、寝室のみ遮音下地を併用して静けさを確保する。
- 将来の無垢化を想定し、下地や巾木高さを先に整えておく。
「全部上げる」より「要所に足す」が、コストも見た目も整いやすい王道です。
後悔しない床選びの要点を要約する
アイ工務店の標準仕様は複合フローリングが基本で、NODA・EIDAI・WOODONE・LIXILなどから色柄と機能を幅広く選べます。
まずは明度・艶・木目というデザイン軸と、耐傷・耐水・床暖房・遮音という機能軸を整理し、「使い方」から逆算して候補を絞りましょう。
LDKや玄関など毎日効く場所にピンポイント投資、個室や収納は標準維持の配分が費用対効果に優れます。
最後は大判サンプルで昼夜の見え方を確認し、建具・巾木・見切りまで一体で整えれば、入居後の「思っていたのと違う」を最小化できます。
